子どもと保育が消えてゆく!?
「子ども・子育て新システム」をご存知でしょうか。
いま検討されているこのシステムは、今までの保育制度と大きく変わります。
自分で探して園と保護者が契約する。
保育をどのくらい受けられるかは、自治体が長時間か短時間かの認定を行う。
保育料は所得に応じた応能負担を基本にしつつ、オプション(英会話など)費用の設定OK。
保育園の収入も、こども園給付が原則に。
保育料は保育園が集める。
株式会社等の参入をすすめていく。
自治体は園のあっせんは行うけれど、基本的には保護者の責任に。
幼稚園と保育所を統合させる「総合こども園」にまとめていきたいけれど、
幼稚園のそのままの存続はありで、総合こども園も0~2歳児の預かりは義務付けなし。
この制度を2013年度からスタート、2015年に本格的に。
財源は1兆円。うち7000億円は消費税の増税分から。
保育関係者の間では、不安や反対の声があがっています。
今月、このシステムに警鐘を鳴らすブックレットが刊行されました。
著者は保育園に子どもを預けている弁護士です。
『子どもと保育が消えてゆく「子ども・子育て新システム」と保育破壊』
かもがわブックレット 188(著:川口創 かもがわ出版)600円+税
http://www.kamogawa.co.jp/kensaku/syoseki/ka/0527.html
※リンク先から購入でき、コンビニでの支払いもできますよ
2月24日からはamazonにも、書店にも2月下旬からならぶはずです。
読みましたが、障がい者福祉、介護保険、貧困問題にもふれながら、この新システムを斬り、
保育園の役割の大きさをあらためて見つめ直し、今後の子どもたちの育ち、社会を考えていこうという短いブックレットです。
ぜひ、お手に取って、お読みください。一人でも多くの保育関係者に読まれることを心から期待して。
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