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2012.03.05

3月11日で1歳 「さくら」にこめられたもの

ここ数日、3月11日生まれで一歳を迎えようとしている子どもの特集が、新聞紙面で続いた。

毎日新聞の登場した子どもは、「さくら」ちゃん。

そのときと、それまでの経過があっての家族、命。

生まれた時のことと名前の意味、大切に考えたい。

***
東日本大震災:宮古の3.11生まれ 命の重みかみしめて
(2012/3/4毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120304k0000e040130000c.html

 両親の下沢大樹さん(奥左)、悦子さん(同右)と、ひな人形が飾られている近所の仮設住宅の集会所を訪れ、初めての桃の節句を迎えたさくらちゃん=岩手県宮古市で2012年3月3日、竹内幹撮影

 多くの人たちに守られた女の子が3日、初めてのひな祭りを迎えた。岩手県宮古市の産科医院で、昨年3月11日に生まれた。東日本大震災が起こる27分前だった。名前は、さくら。「人のために役に立つ、人を助けられるような人になってほしい」。両親は願う。

 宮古市のアルバイト、下沢大樹(ひろき)さん(25)と妻悦子さん(33)は3日、長女さくらちゃんを抱いて、近くの仮設住宅にある集会所を訪ねた。大きなひな壇が3人を迎えた。

 さくらちゃんは部屋の中をはい回った。小さな手でいろんな物を握ってはじっと見つめ、やがて放り投げた。仮設住宅の住民の顔がほころんだ。

 悦子さんが名付けた。「寒い中で生まれたから、桜が咲く頃のような温かい感じに育ってほしい」。そんな気持ちを込めた。

 産科医院は沿岸部の市街地にあった。分娩(ぶんべん)室に入ってから8時間の難産だった。その直後、強い揺れが襲った。「津波が来る」。大樹さんは、意識がもうろうとする悦子さん、さくらちゃんと一緒に、看護師らに誘導されて最上階に避難した。

 停電で暖房が止まり、急激に冷え込んだ。さくらちゃんの体が紫色になった。悦子さんは看護師が用意した毛布にくるまると、自分の体で懸命に温めた。

 医院は浸水しなかったが3人がいる限り医師も看護師も自宅へ戻れない。夫婦は「迷惑はかけられない」と翌日退院した。内陸で損壊を免れた自宅へ戻った。

 だが、停電が続き、母子の体は寒さで弱っていた。大樹さんは、買い出しに行ったスーパーで偶然出会った女性に事情を説明した。女性は「うちにまきストーブがあるから来なさい」。人の温かさが身にしみた。

 悦子さんの実母(震災当時58歳)は悦子さんが赤ちゃんだったころ、家を出た。震災から数カ月後、その実母が津波で亡くなったのを知った。3人で市内の墓を訪れ手を合わせた。

 「さくらが小学生ぐらいになったら『さくらが生まれた時に、おばあちゃんが流されたんだよ。こういう災害が起きた時にあなたは生まれたんだよ』って教えてあげたい」

 多くの人が亡くなった日に授かった命を大切にしてほしい、と祈る。

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コメント

2012/3/12にテレビ朝日で放送された「スーパーJチャンネル」に家族3人で出ていましたが、最低なヤツらだなと感じました。

今年8月にも子供が生まれるのはいいとしても、父親のコメントに呆れました。

キャスター
「これからさくらちゃんの成長をどんな目で見ていきたいでしょうか?」

大樹
「これまでみなさんに支えられてきてますので、これからも支えをいただいて元気に成長していけばなぁと」

どれだけ支えを要求するんだか…。

もうひとり子供をこしらえといての厚顔無恥。厚かましいにもほどがある。

支えを頂いてというのは、近所付き合いだったり当時知り合った人々との繋がりを示したつもりでしたが、捉え方が色々あるようですね。
被災しましたが、金品や物資をもらってる訳ではありませんし、要求もしておりませんが 厚かましい だのと批判されるのは心外です。
様々な人々に支えられ、様々な人々のおかげで生きています。
私が言いたかったのはそこでありまして、それはこれからもそうですし、被災云々関係なく、皆が同じだと思います。
放送時間や文字数の関係で私の行動は省略されがちですが、津波引かぬ中を腰まで浸かって、救助活動や避難誘導を深夜まで行ったり、私達の地域は水が出るのが早かったのでペットボトルを集めて、まだ水が出ない地域で配ったり、缶詰めを集めて震災から4日目で自衛隊がやっと道を通した食料が乏しい隣町の避難所に持って行ったりと、支える側にもなりました。
生放送で時間制限があり、言葉足らずで誤解を招いたかも知れないですが、厚かましいだの厚顔無恥だのと批判されるのは耐えられませんでした。

長々と失礼しましたm(_ _)m

大樹さん、私は報道だけでも真意を受け取っていましたよ。詳しい事情と、すさまじいまでの経過を含むコメント、心から感謝します。

私は東京在住ですが、先日初めて宮城の仮設に行ってきました。大樹さんのような方が取材に応じることで形になった報道によって、伝わってきた力に背中を押されてです。

桜、満開になりましたか?雨も地域によって大変なようですが、力あわせていきましょうね。

コメント欄、まったく理解できないコメントはスルーしておくのですが(ネットは論争してもなかなか難しいと思っているため)、放置していてすみませんでした。今回の内容では、削除しておくべきでした。

コメント、ホントにうれしかったです。ありがとうございました。宮古が少し身近になりました~。

Tamy様
ご理解頂きありがとうございます。
友人から 何も知らん奴が偉そうに批判してる と教えられて知りました(笑)
まさか自分たちの記事をブログに書いて頂いたとは思いもよらず、嬉しく思いながら読んでいたら、友人の指摘通りのコメントが…
間違った認識で我が家族を見られるのは嫌だったので、長々と書かせて頂きました。
一方でTamy様のようなご理解ある方と知り合えたのは大きな励みになりました。

宮古の桜も散り始めました。
近いうちにお墓参りに行きます。
厚かましいかも知れませんが、被災地の人々はまだまだTamy様のような方の支援を必要としています。
数週間で日常を取り戻した人々は被災地でも、震災を過去の話として終わらせますが、日常を失ってしまった人々にはまだ震災は続いております。
またまた長くなりましたが、時間があれば返事を書かせて頂きますね。

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