「女子アナという職業はない、アナウンサーという職業があるだけ」という言葉と過去を踏まえてジェンダー平等を考えあいたい
元TBSアナウンサーの吉川美代子さんが日刊スポーツ2022年7月3日付「日曜日のヒロイン」に登場した。
全部は下記URLで読むことができる。
https://www.nikkansports.com/entertainment/column/sundayhero/news/202207030000396.html
入社8年目の1984年10月に夕方のニュース番組に抜擢された当時の経過や葛藤も語られている。
当時は1986年に男女雇用機会均等法が施行される前だ。
TBS社員時代にアナウンススクールの講師や校長を務め、田中みな実さんや江藤愛さんも教え子だという。
14年に定年退職して、現在はフリーの立場でコメンテーターなどとしてテレビ番組にも出演中だ。
記事中では「女子アナという職業はない、アナウンサーという職業があるだけ」と厳しく指摘している。
夕方のニュース番組を4年間担当して今産休に入っている女性アナウンサーについて、
「すごく優秀なのに、産休で離れると、なかなか報道番組に戻れない。スポーツで頑張ってた高畑百合子も産休に入ったけど、ちゃんと元に戻してほしい。産休は今の時代は当たり前。時代は変わっているんです。セクAhらが冗談でもダメになったように、産休が終わったら無条件で元の番組に復帰させないとダメ」と厳しく注文をつけている。
男女雇用機会均等法が施行され、36年が経過した。
私も以前から、女性のアナウンサーの労働条件に関心を持ってきた。
テレビ局に所属していたアナウンサーでは、山村美智子さん(1980年・フジテレビ)や寺田理恵子さん(1984年・フジテレビ)は、均等法前の世代で、契約社員として入社している。
長野智子さんは、均等法施行前でも、1985年の法成立を先取りして、同年に正社員として採用されている。寺田理恵子さんらも同年から正社員になっている。
また、70年代までテレビ局などの女性社員が30歳停年制などに置かれていたことを知る人は、今は少数になっている。
民放労連女性協議会の私たちの40年のページをみると、
https://www.minpororen.jp/women/history/index.html
労働組合として30歳などの定年制廃止を求めて、会社への要求や裁判に立ち上がって是正させてきたことがわかる。
今、参議院選挙の投票日まであと数日を残すのみとなっている。
政策にジェンダー平等を掲げる政党・候補者も増えている。政党によって差があるが、女性の候補者も増えてきた。
これからをどうするかはもちろん大事だが、過去はどうだったのか、振り返ってから考えることを大切にしたい。
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