カテゴリー「保育」の記事

2017.04.01

ドラマ『逃げ恥』と『ダンダリン』のセリフが保育園の職員に何を問いかけているか~「やりがい搾取」を許さずに自分たちの手でよりよいものに変えていくという選択肢とは

昨年10月から放送されたドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』。DVDが3月下旬に発売されたことで、ふたたび話題となっている。
 
このドラマは、「恋ダンス」だけでなく社会を風刺する展開で人気となったが、私は特に第10話での「やりがい搾取」の反響に注目した。
 
商店主たちの集まりに参加することになった主人公・森山みくりは、活性化にむけたイベントを提案すると、店主たちはそのアイディアに賛同しつつ無償の手伝いを要求する。
 
みくりは、彼らを引きつけた上で、こう力説した。
「いいですか、みなさん。人の善意につけこんで、労働力をタダで使おうとする。それは搾取です。例えば、友達だから、勉強になるから、これもあなたもためだからなどと言って正当な賃金を払わない。やりがい搾取を見過ごしてはいけません。断固として反対します」
やりがい搾取とは、

「金銭による報酬の代わりに“やりがい”という報酬を強く意識させられることで、賃金抑制が常態化したり、無償の長時間労働が奨励されたりする働きすぎの組織風土に取り込まれ、自覚のないまま労働を搾取されている状態」
https://jinjibu.jp/keyword/detl/816/
をいう。
 
このような働かせられ方の広がりに対し、ドラマは警鐘を鳴らし、ツイッターなどでも反響が大きく広がった。
 
「やりがい」「成長」といった言葉をえさにして、賃金の抑制や長時間労働を強いる。いわゆる「ブラック企業」だけでなく、いま保育士不足が社会問題になっている保育園も同様の傾向がある。業界としてこのような状態に置かれていると言っていい。
 
最低の基準として国が示している職員数と保障している人件費財源が少ないため、賃金は低く、休憩・休暇がとりづらい。持ち帰り残業なども横行している。構造として、保育園の職員に「やりがい搾取」を強いているのは、政治だということも言える。
 
この春、姫路市の「こども園」をめぐるニュースが連日報道されているが、15分前出勤をしないと罰金、残業代はナシ、退職をさせないなど、裏契約・違法労働も明らかになり、労働基準監督署も調査に入った。
 
ここまでひどくはないとしても、政治による「やりがい搾取」とあわせて、経営者が日常的に支配・監視しやすい環境のもとで、閉鎖的で違法なワンマン運営がさらに園の職員たちを追いつめているケースも少なくない。ワンマン運営とまでは言えなくても、労働法令を守ることができていないことに問題意識を持たない経営者もいる。
 
保育園の職員に対して、森山みくりが上記のセリフをこのように少し変えて問いかけたとしたら、どうだろうか。
 
「いいですか、みなさん。人の善意につけこんで、労働力をタダで使おうとする。それは搾取です。例えば、子どもたちのためだから、みんなやってるから、これもあなたもためだからなどと言って正当な賃金を払わない。やりがい搾取を見過ごしてはいけません。断固として反対します」
 
2013年10月から放送された日本テレビ『ダンダリン 労働基準監督官』は、各回で日本の象徴的な労働問題を取り上げ、竹内結子さん演じる労働基準監督官・段田凛が問題の本質と法的根拠を示し、解決していった。
 
第8話では、実質的に経営者が強制している研修について、自由参加とは言えず、業務・労働として賃金を支払う義務があることを明らかにした(脚本で参考にしたのは居酒屋「和民」のケースと思われる)。
問題を解決したうえで、監督官・段田凛は、こう言った。
「会社が嫌なら辞めればいいじゃないか、よく簡単にそういうことを言う人がいます。あるいは、我慢するか会社を辞めるか、会社員にはその二通りの選択肢しかないとおっしゃる方もいます。でもそれは間違いです。本当は、3つ目の選択肢があるんです。それは、言うべきことは言い、自分たちの会社を自分たちの手でよりよいものに変えていくという選択肢です」。
続けて、
 「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない」「この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない」
という労働基準法第1条も引用された。
 
ドラマの展開はここまでだったが、その3つ目の選択肢を実際にとっていくのに必要なのは、労働組合に集団的に入ることだ。経営者と対等な立場で協議できる権利をもとに交渉し、職場の改善を迫る。憲法や労働基準法、労働組合法などのルールと、組織が力になる。
 
さらに、経営者に責任を果たさせながら、保育園をめぐる構造としての「やりがい搾取」を許さない立場で、経営者とともに、保護者とともに、社会に理解を得ながら、保育園で働く職員の処遇改善を政治に対していっしょに求めていく。
 
「言うべきことは言い、自分たちの手でよりよいものに変えていく」という選択肢をとっていくことによって、保育士不足の改善にとどまらず、保育者たちを専門職として社会と政治が位置づけ直し、ふさわしい待遇にしていくことができないだろうか。
 
子どもが初めて長時間にわたって過ごす場所で向き合う専門職。プロとしてスキルを磨き合い、集団的にその力を発揮できる体制をつくっていくことが必要だ。保育園で働くみなさんには、労働組合への相談と加入をすすめたい。
 
≪相談先として≫
全国福祉保育労働組合

2017.03.19

保育士の賃金引き上げと増員を

 多くの保育園で卒園式が終わった。その保育園を支える保育士は、賃金が全産業平均に比べて月額で約10万円低く、休憩や休暇も取りづらいことが知られるようになったが、もっとも忙しい時期だ。
 
 子どもといっしょに給食を食べ、休憩中も午睡の安全チェックを続ける傍らで連絡ノートを書き、事務仕事や行事などの準備は持ち帰り仕事などの不払い残業になっているのではないか。退職する職員の多さに、労働実態を心配する保護者も少なくないはずだ。
 政府は来年度から保育園の職員の賃金を来年度から2%改善し、保育士数の3分の1程度の中堅保育士を副主任と位置づけて月4万円を加算するという。そもそも賃金水準が低いなかで、主任や非正規職員とのバランスもあるなか、実際の配分などに矛盾を生まないだろうか。

 忙しすぎる状況を改善し、働き続けられるようにするには増員が欠かせないが、対策として実施されない見通しだ。「働き方改革」と言うが、国の制度にもとづく保育園など福祉職場で実践できなければ、国の説得力はない。

 新年度が目前に迫るなか、求人誌や求人サイトには保育士の募集が目立つ。独自の施策を打つ自治体も増えているが、格差も広がっている。安倍首相は6月に新たな待機児童対策を発表するというが、保育士など保育園を支える職員の大幅な賃金の改善と増員を打ち出すべきではないか。

2015.03.29

保育士不足の背景に丁寧な取材で迫る 

卒園・入園シーズンは、退職・入職シーズンでもあります。

静岡県内の保育士、園長、研究者などに取材を重ね、制度上の問題を解説し背景に迫る記事。

「キャリアを積むよりも、人が入れ替わる方が事実上歓迎されてしまう構造を変えなければならない。保育士が働き続けられる環境整備に向けて、国と県、市町がいかに政策的なバックアップをしていくか」と結びます。

「上」「中」「下」と続き、「上」はYahoo!ニュースで『保育士不足「夢がない」現実』というタイトルでトップ記事にも。

認可保育所が足りずに働きつづけられない状況に異議申し立てをしなければならないほどの「保育園一揆」と、待遇が低く働きつづけられない保育現場の深刻さ。保育園を増設しようにも、保育士が集まらないという矛盾。何が問題で何が必要なのか、考えあいたい春です。

《静岡新聞こちら女性編集室》連載
育む社会へ 保育士不足の背景(上) 待遇の現実(3月26日)
http://www.at-s.com/news/detail/1174180122.html

育む社会へ 保育士不足の背景(中) 制度と実態(3月27日)
http://www.at-s.com/news/detail/1174180489.html

育む社会へ 保育士不足の背景(下) 好循環どう構築(3月28日)
http://www.at-s.com/news/detail/1174180841.html

2014.03.20

政府の諮問会議が准保育士制度の導入を検討

3月19日、政府の経済財政諮問会議と産業競争力会議の第1回合同会議が「女性の活躍促進」をテーマに開かれた。配偶者控除の縮小の方向などが翌日の今日、、マスコミで報じられた。

3月14日の産業競争力会議の雇用・人材分科会の主査の資料として、准保育士資格にふれた文書が出され、 翌15日の日経で『「准保育士」導入を検討 政府、子育て経験女性を担い手に』 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1402Y_U4A310C1EE8000/ と記事になった。ツイッター上でも驚きや怒りなど反響が広がった。

3月19日の第1回合同会議にもこの主査の資料「成長戦略としての女性の活躍推進について」が提出された。

◇資料「成長戦略としての女性の活躍推進について」(2014/3/19) http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2014/0319/shiryo_04.pdf

保育士関連で言えば、「准保育士資格(民間認証)を設け、育児経験ある主婦層の就業機会を増やし保育所の質の向上を図る」が入っている。

また、「親族の介護等も含め家庭の事情から、働きたくても働けない人に対して働く機会を与えるためにも、家事支援サービス事業を支援する政策は不可欠である。また、将来的な人材不足に備え外国人の活用も視野に入れる必要がある。そのため、人材育成を含め、サービスの品質を担保する仕組みをつくり、信頼性の高い市場を構築していく。例えば、介護、育児・家事支援などの分野で一定の資格や技能をもつ外国人に在留資格を与えられるようにすべきである。なお、外国人活用については、先ずは国家戦略特区で、管理体制を整えた上で、外国人による育児・家事支援サービス提供事業を試験的に許可して事業を開始させ、どの程度の需要があるか等を見極めてから拡大の必要性を検討する」とあり、家事援助サービスでの外国人の活用を打ち出している。

待遇が厳しいために人材が足りない分野の介護や保育(在宅支援を含む)に対し、担い手の専門性を切り下げていく流れ...。待遇を上げて人材を集め、定着してもらうための政策は薄い。

人が人を支えあえない社会にあって、人が人を支える仕事に光をあてないで、「絆」だとか「基本は自助」などと言う政治。

介護や保育の道へ進む若者たちが心の準備をする時期。また、その道をめざして進学する10代も春を迎えて。 冷たい政治の風、なんとかしたい。

2014.02.16

福祉の仕事をして結婚して子どもをつくって大学受験のお金も出せる給与体系に?

舛添さん、最初の定例会見(2月14日)で事実誤認もあるようです。また、保育士や介護士の待遇改善について、かなり大きなことを言っていて、期待させて大丈夫かと心配になりますが。

保育新制度の財源は10%に上がる消費税から7000億円、そのほかから3000億円確保して、施設の拡大と保育士の職員配置や待遇改善で質の向上にという話が、1兆1000億円かかりそうで、消費税増税分以外の財源確保も難しいとのことで、質の改善は先送りも検討という報道(『政府、保育への公費投入圧縮検討』2月14日NIKKEI http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1403I_U4A210C1PP8000/ など)も2月13日頃から出ています。それでも、舛添さんは、保育士の...処遇について「消費税3%上がる分がかなりそこにいって改善できる」と。

「私が、保育士とか介護士の改善、大臣のときに始めたときは、そういう税源がなくて、ファンドをつくってやった」という話が、高齢者介護と障害者福祉の職員への月1.5万円の処遇改善交付金(予算決定は麻生政権下、支給は2009年10月~2012年3月)だとしたら、保育士に対しては大臣当時やってない(2013年度から同様の事業はスタート)んだから、この言い方は誤解を招きますよね。

「一生涯保育士の仕事をする、介護士の仕事をして結婚して子供をつくって、子供の大学受験のお金も出るぐらいの給与体系しっかりする。そういうことをきちんとやるところには、国も含めて援助するという方向になっているんで」とまで言い切って大丈夫かなと。

待遇の改善そのものは歓迎で期待したいところですが、徹底した規制緩和路線ですね。規制緩和と待遇改善としての使途制限が両立できるのかも、懸念しています。

☆☆☆☆☆
『舛添知事定例記者会見』(2014/2/14)
※関連部分抜粋 後半と質疑部分で待機児問題など
http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/TEXT/2014/140214.htm

 待機児童、まず、認可保育園が国の立場ですけれども、認証保育園、これは今までどおり進めていくということです。だから、完璧に認可を満たしていなくても、いつも私が言うように、10人保育士いないといけないというのは、6割以上ですから、8人もいれば、切羽詰まっているんで、そこからやっていきますよと。で、保育料が高いのは、13時間も預かっているところ、そうじゃない、短い時間で、それは高くなるし。で、アンケート調査をやると、値段が高いということが問題じゃなくて、もっと便利にしてくれということですから、そういうことを、認証保育所規制緩和が1つ。

 それで、私はもう自分も保育で困りましたから、株式会社であれ、個人であれ、誰でもいいからやってくれと、そうしないと、子供を預けられないといったら、女性が、ここにも女性の記者さんおられますけど、仕事やめざるを得なくなっちゃう。それは絶対に避けないといけないというふうに思ってますんで、今の認証保育所、それからですね、もう1つは、多摩ニュータウンとか、光が丘のようなものを高層化して今再生を図っている。そのときに高層化すればスペースがあきますから、1階なんかをショッピングモールだけにするんじゃなくて、特養とか、保育所を入れると、これも改修。

 それから、今日、国と話をしてきました、早速。そしてですね、これまで都の保有地の活用と。ところが、ちょっと調べてみると、やっぱり、いいところを、近くて便利なところはもう既に借りられちゃってて、若干条件の悪いところしか残ってません。そこで、国と、きょう、早速、せっかく大臣をやってたんで協議して、これができることになりました。国の保有地を活用できることに、国から今オーケーとってきました。つまりですね、皆さん東京住んでたらわかると思いますけど、役人の官舎があるんですよ。関東財務局、時々、空き地で関東財務局が保有してますって、札が立ってますでしょう。今、ほら、官舎をどんどん潰しているから、ほんとに国家公務員の宿舎ってめちゃくちゃいいところにある。最高の立地のところに。ですから、これは、はるかに都有地よりいい、立派なロケーションのいいところにあるので、これを使わせてくれ、使っていいということを、国から、今日、私はオーケー出ましたんで、これは大きな味方になります。

 ただ、そのときに、細かい点で、それから、もう1つ、その周りの地代よりもはるかに安い地代で国が認めるということももらってきたというか、話してきました。ただ、あと、そこは、それは、都や区のために使うんだから、ちょっとぐらい、賃料の一部ぐらいあなたたちも出せよという、そういう要望はありますよ。だけど、私が都有地の活用といったときに、あんな不便なところという話が、これで一部解消すると、それが方向です。

 それから、保育士の問題も、2つ問題あって、保育士足りません。おっしゃるとおり。これは消費税が入ります。4月から。これを使って、処遇改善を国もやろうとしてるんで、これで、消費税3%上がる分がかなりそこにいって改善できる。私が、保育士とか介護士の改善、大臣のときに始めたときは、そういう税源がなくて、ファンドをつくってやったんです。これが、財源をしっかりする。

 もう1つはですね、一番問題は介護士と保育士について、なぜみんな途中でやめるかって、キャリアパスがしっかりしていない。課長になって、部長になって、局長になってる、こういうキャリアパスがしっかりしないと、みんなさっさとやめちゃうんです。だから、一生涯保育士の仕事をする、介護士の仕事をして結婚して子供をつくって、子供の大学受験のお金も出るぐらいの給与体系しっかりする。で、そういうことをきちんとやるところには、国も含めて援助するという方向になっているんで、まず、一歩なんですけれども、そういうことで、きょう、私は、国と協議してきて最大の成果は、国有地の活用を許してもらったということです。すごいいい場所にあります。

2014.01.03

読書をしながら言葉を磨いて、保育者の待遇改善をアピールしていく

2013年は、1月から保護者による保育園の増設を求める動きがクローズアップされ、メディアと行政を動かし、一定の緊急対策につながりました。

中盤から後半は、保育士不足をめぐる報道が相次ぎ、社会的にも保育士の待遇改善の必要性が理解されるようになってきました。

2014年は、待遇が改善されるのかどうか、せめぎあう年になると私は考えています。

ただ、課題も多くあるはずです。

最近、学校の教員の先生の話を聴く機会がありました。子どもたちや職員同士の会話が盛り込まれている上、物語になってるんですね。たった数分の話でも。他に聴いたことのある教員の話を振り返っても、やはり一定のレベルがあります。

もちろん口下手な教員もいるのでしょうが、1日に1時間近い授業をいくつも持って、子どもや保護者、職員と向き合っている経験と努力の積み重ねだと実感しました。

一方、保育者はどうでしょう。教員ほどうまくないのは当然かもしれませんが、話の途中で迷路にハマってしまったり、日々素晴らしい変化の体験をしているはずなのに伝わってこなかったり…。

もったいないですね。

福祉関係の仕事をしている中で、保育園の保護者の方と話す機会もこれまでにありましたが、「先生の連絡ノートの書き方が…」「お話がわかりにくい」という声が出されたことも。

また、園長経験者とこの手の話題(保育者の作文や会話の力の課題)になった時に「あまりきつく言うと、今の子は辞めたり、無視したりするから、厳しく言えない」と言われたこともあります。

読み書きが苦手な人が教師になることはほとんどなく、保育者なら結構あるようにも感じます。

それはやむを得ないにしても、克服する努力がされていないのではないでしょうか。

たとえば、読書をしているでしょうか。

学校の先生が「読書をしてない」と言えば、児童・生徒・保護者は「えっ?」と驚き、信用しなくなるでしょう。

保育者ならそれが許されているとすれば、イコール「子どものことを好きでやってくれているから」という程度にとどまっている社会的評価の到達点を示しているのです。

私立保育園の保育士であれば、今年度から手当などの形で月数千円の処遇改善がされたはずです。「時間がない」「お金がない」「苦手で興味がない」などと言わず、せめてその一部を月1冊の読書に充ててはどうでしょう。

最近、「自分の言葉で語る」ことを強調する人が増えています。でも、自分以外の人が丁寧につづったものを得ようと、自らの興味と選択で読書をしていない人が、自分の言葉をどうやって紡げるのでしょう。

ここ数日、私に最も響いたのは塩崎義明さんという学校の先生がつづった下記の文章です。

届けよう『言葉』を!~『言葉』との出会いを大切に~
http://shiochanman.com/essay/nenga14.html

これを読んで、SNSの軽さ(もちろん利点もありますが)と読書の重要性を感じました。

保育者が読書を含む文化的な生活をするなかで、自らの言葉を磨きあい、待遇の改善をまわりの人に社会に政治にアピールしていく。そのことなしには実現しない。

確信をもって、私もあらためて読書をすすめていこうと決意しています。

2013.04.18

保育の規制改革をあらためて問う

いま、政府の規制改革会議は、

保育の面積基準と保育士の配置基準の緩和と、企業参入の大展開へと動いています。

議事概要などを見る限り、参入にあたってどんな規制をかけるか、子どもにとってどんな保障をしていくかは、論議されていません。

あらためて、2011年の秋に放送された最低基準をめぐる動画

と、

この春のテレビ動画

を観ていただければ。

4月17日には、保育事故でお子さんを亡くしたご夫婦や、保育所入所不承諾に対して異議申し立てなどをした保護者の5団体が、規制改革に対して質の担保を求めて共同して声をあげたばかりです。

2月の杉並に端を発した保育園一揆、保護者が声をあげるなか、現場の保育園の職員がどう考え、アクションしていくのかが問われています。

この2か月、ずっとそこに問題意識をもって、ツイッターでは発信し続けてきました。

2013.02.08

道場六三郎監修の給食メニュー

給食事業も展開するシダックスは、社員食堂や特養ホームなど全国約800の店舗・施設で、「シダックス料理人企画」~道場六三郎監修 オリジナルメニュー「鍋風 豚肉と根菜の煮物~特製塩麹チーズソース~」~の提供を始めたそうです。

◇シダックスグループの給食受託店舗・施設で道場六三郎監修の本格和食料理を提供
(サンケイビズ2013/2/8)
http://www.sankeibiz.jp/business/news/130208/prl1302080909006-n1.htm

昨年11月から、四川料理の陳建一、イタリア料理の落合務シェフとの3氏の企画。

料理の鉄人ですね。

シダックスは保育園の給食も一部に参入しているようです。
http://www.shidax.co.jp/service/01_03.html

テレビでも有名な「料理の鉄人」3氏。

企業の事業・企画としては、あり得る内容で。

このような流れが、保育園にもすすんでいくことがいいことなのか。

私は疑問です。

2013.01.06

NHK特報首都圏「チャイルド・プア」1月7日(月)15時15分から再放送

昨年10月19日に放送され、10月29日と11月26日に全国で再放送されたNHK特報首都圏。

1月7日(月)15時15分から15時40分に、東北を除く全国放送として再放送です。

***
NHK特報首都圏「チャイルド・プア~急増 苦しむ子どもたち~」
http://www.nhk.or.jp/tokuho/
給食費が払えない。学用品が買えない。親の失業など様々な理由で子どもの貧困が深刻化している。
就学援助を受ける小中学生は全国で約157万人と過去最多、およそ6人に1人。
日本の子どもの貧困率は、先進国の中でもアメリカなどに次いで高い。
貧困が影響していじめの対象になったり不登校になるなど、
将来に希望を持ちにくい深刻な状況も生まれている。その実態を見つめると共に、
子どもの孤立を防ぎ、貧困の連鎖をうまないため各地で始まるNPOや
スクールソーシャルワーカーなどの取り組みを取材し、どうすべきか考えていく。

出演:本田由紀さん(東京大学教授)

2012.11.28

子どもの権利を守るため、人にやさしい都政をつくる宇都宮けんじさんで~猪瀬さんでは保育施策は大・大・大ピンチ~

明日11月29日告示・12月16日投票で東京都知事選挙が行われます。首都東京のリーダーを決める大切な選挙です。

私は、人にやさしい都政をつくる会の宇都宮けんじさんhttp://utsunomiyakenji.com/を応援しています。宇都宮けんじさんは日本のすべての弁護士約3万人が加入する日弁連(日本弁護士連合会)の会長をつとめた方です。
 

宇都宮さんを都知事にと、多くの市民と、政党・会派では、国民の生活が第一(11月28日に解党し、日本未来の党に合流)、日本共産党、社会民主党、東京生活者ネットワーク(東京都議会に議席を持つ会派)などが支援を決めています。

石原前都知事(現・日本維新の会代表)の後継指名をうけた猪瀬直樹・東京都副知事との事実上の一騎打ちです。元神奈川県知事の松沢成文さんも出馬表明していますが、去年の春の都知事選では、石原氏の後継として出ようとして最終盤になって取りやめ、今回は後継でないとしている点でその資格はないはずです。

◇「人にやさしい都政を」と宇都宮けんじさん

私は、「人にやさしい都政」を土台に宇都宮さんが【希望の政策4:安心して子育てできる東京へ】「保育所を増やし7000人もの待機児童をゼロに。給食費など義務教育の完全無償化を段階的に実現。就学援助の都独自基準を作ります。私立高校の授業料に対する都独自の授業料助成制度を拡充、私立高校の入学金助成を検討・実施します」などと掲げた約束にかけたいと思うのです。

働きつづけたいのに、保育所が足りなくて、それがかなわない。待機児問題は深刻です。待機児解消と言っても、そのすすめ方が猪瀬氏と宇都宮さんとでは決定的に違います。

◇子どもの権利を崩してきた猪瀬副知事
 猪瀬氏は作家ですが、石原都政の副知事として働いてきました。2007年に副知事に就任し、国の地方分権改革推進委員会の委員もつとめました。公立・私立の認可保育所には子ども一人あたりに保障する保育室の面積(0歳児一人に3.3 ㎡など)や保育士の職員配置(0歳児3人に保育士1人など)などが厳格に定められています。基準をクリアすることで国が補助金を出すのです。猪瀬氏はその委員会で、その最低基準をなくし、自治体に委ねて切り下げることを認めるように再三迫りました。「極端に言えば、3.3 ㎡に2人、3人に入れても、待機児童がゼロになればいいわけです」(保育所面積の国の最低基準緩和を迫った地方分権改革推進委2009/3/25)とまで、言い切りました。この最低基準が国際的にもきわめて低いにもかかわらずです。

 基準を崩して、自治体が直接運営したり、私立でも非営利の社会福祉法人が運営してしたりが大半の認可保育所に、営利企業の本格的な参入を促したい経済界や猪瀬氏らの圧力に押され、民主党政権は2012年4月から3年間の時限措置としながらも、東京など一部で、自治体の判断で面積基準を緩和していいという決定を行いました。
 国が定めていた面積基準をさっそく崩す条例改定を行なったのが、石原都知事・猪瀬副知事の東京都、橋下市長の大阪市です。

◇子どもの権利の視点で詰め込み保育NO
一方、この流れの論議のなかで、厚生労働省の委託をうけて全国社会福祉協議会が実施し、2009年3月に発表された面積基準の検証事業http://www.shakyo.or.jp/research/09kinoukenkyu.htmlでは「諸外国の保育所の基準に係る文献調査を行い、日本の保育所の面積基準について考察し、保育所における食寝分離の視点から、2歳未満児は1人あたり4.11㎡(現行は3.3㎡)、2歳以上児は2.43㎡(現行は1.98㎡)と現行より高い面積基準が必要という結果が導かれた」としています。つまり、国の最低基準でも子どもにとって改善が必要なのに、その逆の政策選択が行われたのです。
多くの保育関係者から懸念や反対の声が広がっていた一連の流れに対して、日弁連の会長として「子どもの成長発達権を侵害する保育所面積基準の緩和を行わないよう求める会長声明」(2012年4月4日)http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2012/120404_2.htmlを出したのが宇都宮けんじさんなのです。

保育所面積の基準緩和については検証報道の動画http://youtu.be/4M3VfaCvFr4をぜひご覧ください。

◇保育のビジネス化をすすめてきた石原都政
 そもそも、石原都知事は1999年に就任し、2001年には営利企業が駅前のテナントなどで保育施設を展開できる認証保育所制度が国の補助金を受けない東京都独自の制度としてスタートしました。園庭もなく、面積基準(0歳児・1歳児の一人当たり基準面積を3.3→2.5㎡に緩和)や保育士資格を持つ職員の割合(6割でOK)なども認可保育所より低く、駅ビル、居酒屋、コンビニの空いたあとに開設できます。契約も役所を介さずに園と保護者が直接行うほか、保育料も保護者の所得に応じたものではなく、基本保育料8万円を上限に、自由に園が設定できるのが特徴です。年収200万の世帯も、2000万円の世帯も同じ料金です。

 東京都はこれをテコにして、「東京から日本を変える」(石原都知事のキャッチフレーズ)と国の認可保育所制度を変えること、保育ビジネスを展開させていくことをねらいとしてきました。一方で、認可保育所の増設やその担い手である保育士などの職員を支えることにはきわめて消極的でした。公立保育園の職員はその区市町村の公務員ですが、それに比べて私立保育園の職員は、同じ認可保育園でありながら、重労働の一方で待遇が低い上、都市部では延長保育や休日保育など勤務体系も複雑で、人が集まらないという状況が深刻化しています。経験年数の高い職員を抱える私立保育園には補助金を逆に引き下げることをやってきました。
 認可保育所の増設を求める声に、「厚生省のいってる規格を適用しようと思ったら、こんな狭小で稠密な東京で保育所なんかできっこないですよ。ですから、金もかかるでしょう」(2005年3月16日 石原都知事・都議会答弁http://www.gikai.metro.tokyo.jp/netreport/2006/no_6/09.htm)という状況で、この都政の後継が猪瀬氏なのです。
 

いわゆる営利目的の極みといえる認証保育所の不正も追及されました。私のブログは共産党を応援しているわけではありませんが、参考としてリンクをはります。

認証保育所「小田急ムック成城園」の虚偽申請・補助金不正受給疑惑について
2008年9月29日 日本共産党東京都議会議員団
http://www.jcptogidan.gr.jp/html/menu5/2008/20080929143830.html

認証保育所における不正の疑惑と驚くべき実態について
2007年11月30日 日本共産党東京都議会議員団
http://www.jcptogidan.gr.jp/html/menu5/2007/20071130145717_2.pdf

認可保育所ではない認証保育所に働く職員は極めて待遇が低く、さらに定着できない状況です。東京都が2004年7月に示した東京都認証保育所実態調査では、職員の月収は18万円以下が84%、20万円以上は6%です。ボーナスなしの年俸300万円の職員もその6%に入っているのです。物価の高い東京都でこの水準です。その後の調査も明らかにしていません。低すぎて明らかにできないのでしょう。このような都政を続けていていいのでしょうか。

◇0歳の赤ちゃん5人に保育士1人!?
事実上の選挙戦が始まり、初めてのテレビ討論となった今年11月22日のフジテレビ「とくダネ!」で猪瀬氏は「0歳の赤ちゃん5人に保育士さん1人でもなんとかなるならいいじゃないか」と言い放ちました。国の最低基準で子ども3人に保育士1人と定めている基準すら、崩してもかまわないというのです。

この発言に、ツイッターなどでも「とんでもない!」「自分で0歳5人をみてみたらいい」などの憤りと困惑の声が保育関係者からあがっています。副知事を5年もやりながら、この実情です。この路線に、4年を任せる先に、何があるのでしょうか。

宇都宮さんは、東京都として子どもの権利を守ったうえで待機児ゼロにむけて、保護者と保育所職員を支えながら、保育所づくりをすすめてくれるはずです。

◇常に「子どもの貧困」、弱い人たちの権利と向きあって
 宇都宮さんが会長に就任以降、日弁連は本格的に「子どもの貧困」と向き合う相談やイベントなど対策・事業を行ってきました。「子どもの貧困」状態が可視化されてきたのも、宇都宮さんの功績の一つと言っても過言ではないはずです。
 会長就任前も、反貧困ネットワークの代表をつとめ、2008年末には、「派遣切り」で仕事も住居も失った人などを支援する「年越し派遣村」の名誉村長をつとめ、「上から目線」ではなく、当事者に寄り添う視線も記憶に新しいところです。
 誰をも拒むことなく受け入れ、いのちを大切に排除しない姿勢・人柄があるからこそ、市民団体や弁護士、政党の支持も広がっているように感じます。

 高すぎる金利、法外な設定などで多重債務に苦しむ人たち、オウム真理教事件の被害者などを守り、必要な法律の改正などを促してきた実績も十分です。

◇不正と闘い、正義を掲げ、やさしさを持つリーダーを
権利を掲げて、日本でもっとも暗いヤミとたたかってきた弁護士です。でたらめな融資などによって1000億円以上の税金出資が泡と消えた新銀行東京、行き過ぎた五輪招致の関連事業などのヤミがあるのかどうかも含めて、検証してくれるはずです。自民党・公明党と、日本維新の会があれだけ国政では言い合っているのに、都知事選ではいっしょに猪瀬氏を支援しています。何か裏があると思いませんか。

トップダウンで何でも決まる政治でいいのでしょうか。みんなが参加して、その声を現場で聞きながらリーダーが決断する。本物のリーダーシップが求められていると私は思います。

人の発言をさえぎったり、話を聞かなかったりする都知事が続いていいのでしょうか。笑ったと思ったら、人をバカにしている嘲笑。そうではなく、人の力になれた時、なれそうだと思った時に、希望が持てて自分もまわりも笑顔になるリーダーを。

私はそんな都政への希望を感じて、宇都宮けんじさんを応援しています。

(記:2012年11月28日)

こちらもおすすめです。

子どもの命を危険にさらす猪瀬直樹都副知事vs子どもにやさしい東京をつくる宇都宮けんじさん
(ブログすくらむ)
http://ameblo.jp/kokkoippan/entry-11411739982.html

より以前の記事一覧

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

ツイッター

影響されてるよー

注目!